子どもが産まれて育児休業を取得する男性も多くなってきました。
ますます取得する人が増えれば良いなと思っています。
今日は2017年に読んだ、中野円佳氏の著作「育休世代のジレンマ」について当時の感想や考え(読書ノートに残っている)を紹介し、読了後5年経った現在の考えも併せてこのジレンマについて考えていこうと思います。
育休世代のジレンマの内容紹介
詳細は割愛しますが、同書は育児休業明けの女性へのインタビューをまとめたものでした。
個人毎に事情が異なり、仕事と育児の両立、マミートラック、夫婦関係についての悩み・問題点、女性たちの心境の変化が書かれています。
私が最も心に残った女性の発言は以下の2つです。
「夫の家事育児には期待していない。期待しても結果は変わらない」
「頑張っても辛いだけなら、割り切った方が良い」
育休世代のジレンマより一部抜粋
この他にも様々な問題提起がなされており、当時の私にとっては非常に考えさせられました。
個人的には男性がこのような女性側視点の著作を読むことは新しい気づき・女性特有の考え方・悩み、社会構造の問題点が分かり、とても参考になると考えています。
2017年の読了後の感想・考え
夫の家事育児に期待しない・結果は変わらないという考え方は意外だった。
そもそも女性のみが産休・育休を取得するのはおかしいことである。
母性神話の存在があるのか?
戦後の夫は外でお金を稼ぎ、妻は家を守るという考えが固定観念に存在している。
しかし、現代では夫の収入だけでは満足な生活ができない場合が多い。
それなのに考え方は以前のままで、女性にも社会進出を求めている現状がある。
女性がやりがいのある仕事を産後も続けるのは難しいことなのか?
そもそも男性でもやりがいのある仕事に就くのは難しいのではないか?
やりがいのある仕事を求めるのは贅沢な事なのか?
多くの女性が「頑張っても辛いだけなら、割り切った方が良い」と口にしていた。
男性もそう考える人は多いかもしれない。
人々が理想を追い求めるの止めて、諦めてしまうだけの人生に何の意味があるのか?
それを避けるためにはやはり選択肢を広げるしかないと思う。
やりがいのある仕事、育児に時間をかけられる理解ある職場。
このような場所に転職するという考えも必要だと思う。
会社1つで仕事人生を終えるのは難しいから、常に選択肢を模索し、それに対する努力が必要な時代である。
そして意識を改革しなければならない。
当時は以上のような感想・考えでした。
あれから5年・・・
2017年秋に読了し、現在は2022年夏です。
約5年経過したわけですが、この5年の間に私の行動はどうだったか?
・社内初の時短勤務(男性)
・社内初の長期育休(男性)
・退職し、個人事業主(→妻はフルタイムに)
・給料以外の収入を得る
この5年間は妻の選択肢を増やすことを念頭に行動してきました。
そして今のところは功を奏しています。
やはり「お金を貯めてきた」のは大きいです。
お金に依存していないので、お金に縛られることなく、自分がやりたいか・やりたくないかで選択することができます。
同時にお金よりも大事なものに沢山気づけた5年間でした。
家族との時間、親孝行できる時間、家族の可能性を広げる時間。
時間は本当に有限で返ってこないのです。
育休明けのジレンマ
多くの人がこの問題に悩んでいます。
そして男性育休が普及すればするほど、男性側もこのジレンマを抱えることになるでしょう。
私の場合は正直お金の力で解決した部分はあります。
ですが、一般的に再現性は低いでしょう。
多くの人は長期時間軸において夫婦で仕事メインと育児メインの役割を交代するなどの長期目線で考える必要があると思います。
詳しくは過去記事でも紹介してます。
良ければ読んでみてください。