「(セミ)リタイアしなければ良かった」
「まさかこんな人生になってしまうとは」
度々FIRE卒業がXでトレンド入りしてますが、皆が憧れるセミリタイアやアーリーリタイア、FIREなどを達成しても、リタイア後に後悔する人がいるのは事実です。
私は30代前半子持ちでセミリタイアしました。
2年以上リタイア生活を続けていますが、なぜセミリタイア(アーリーリタイア)後に後悔する人がいるのか分かる気がします。
本記事ではセミリタイア経験者である私がセミリタイア(アーリーリタイア)後の後悔とその原因について解説し、リタイア生活の後悔を減らす対策についてご紹介します。
なぜセミリタイア後に後悔・失敗するのか?
一般的なセミリタイア(アーリーリタイア)後の後悔として次の4つがよく挙げられます。
これらの後悔について順番に解説していきます。
①リタイア後にお金が減り不安
②リタイア後の生活に刺激がない
③リタイア後に家族・友達がいない
④リタイア後は世間体が悪い
リタイア後にお金が減って不安になる
恐らく多くの人が上昇相場でセミリタイアに踏み切ると思います。
そのため下落相場になるとお金が減り不安になる人もいるでしょう。
その他、予想外の出費や想定外の制度変更(税制など)によりセミリタイア(アーリーリタイア)プランが崩れる場合もあるでしょう。
(セミ)リタイア後の刺激のない退屈な日常が不満
リタイアする前は仕事をして、入金して資産額を増やすという明確な目標がありました。
目標(リタイア生活)に向かう毎日はある意味では充実しており、刺激に満ち溢れているのです。
それがリタイア生活には存在しません。
リタイア生活に入ると、これまで存在していた明確な目標を見失うことになります。
さらに仕事の刺激、資産額が増える刺激、家族持ちなら配偶者・子ども関係の刺激がリタイア前の生活には存在していました。
このような刺激過多の毎日に慣れていると、刺激のないリタイア生活に飽きる可能性が高いと思います。
実際に私もリタイア前は「リタイアしたら好きな事やるぞ!チャレンジするぞ!」と考えてましたが、中々実行できませんでした(笑)
私は30代前半で退職し、子どももまだ小さいので退屈な日常ではないのですが、子どもが大きくなったら暇だなとも感じています。
だから子育て後のキャリア(育児に代わる仕事の刺激)も真剣に考えているわけです。
リタイア後は家族の愛情や友情もなく、心も満たされない
私は40代会社員女性の夫の惚気話を聞いたことがありません(笑)
愚痴は沢山聞きました。
つまりはそういうことです。
日本で一般的な価値観で共働き生活していると、夫婦仲はあまり良くないのが現実です。
まあ外では惚気話は言いにくいと思いますが、ラブラブではありません。
リタイアすると家族との時間が圧倒的に増えます。
その家族間に愛情が無ければ、心は満たされないし、所属感(自分はここにいても良いんだと思える状態)も得ることは難しいでしょう。
これまでの付き合いは会社の肩書きがあったから付き合うことができていた関係も多いはずです。
職場の同僚や先輩後輩なども退職直後は交流あるかもしれませんが、段々関係は希薄になります。
そして孤独や心が満たされない日常を送ることになり、リタイア生活に不満や寂しさを覚えます。
家族持ちセミリタイアは特に世間体が悪い
これも多くの人を悩ませる問題です。
独身であれば「無職の変な人」、子持ちであれば「何かあったのかしら?」と噂されることはあると思います。
そういう居心地の悪さだけでなく、今までの肩書きが無くなるので喪失感もあるでしょう。
無職や専業主夫に対する世間の風当たりはまだまだ厳しいのを体感しています。
私も正社員で家族優先、時短勤務や育児休業は「素晴らしい!」と言われましたが、「主夫です」というと結構引きつった笑顔で対応されます。
まあ中々お目にかかれないタイプとは思いますが、やはり相手からしたら「30代子持ちで主夫なんて・・・何かあったのかしら?」という疑問を抱くのも当然でしょう。
セミリタイアを後悔・失敗ではなく、有意義にする方法
早期にセミリタイアを実行し、人間関係(人的資本)を重視する
上記の後悔①と②が発生すると、俗にいう「セミリタイア失敗→リアタイ後悔」になる確率は高くなると思います。
原因②である愛情や信頼関係のなさは早期セミリタイアで解決できると考えています。
子どもが小さい時限定でセミリタイアを実行し、家族との時間を多くとります。
家族がいなければ、友人等の人間関係(人的資本)の充実を図ります。
早期セミリタイアすれば、将来はお金が足りなくなる可能性があるので、育児等がある程度落ち着けば好きなことを仕事にして、適度な刺激を得ます。
お金を得ながら適度な刺激を得ることが可能となります。
刺激過多の生活を避け、セミリタイア後も適度な刺激を得る
仕事と育児の刺激を同時に受け続けると刺激過多の状態に慣れてしまいます。
そうすると穏やかな日常が物足りなく感じます。
さらに同じ刺激をずっと受け続けることも慣れの原因となります。
家族持ちで早期セミリタイアすることで、受ける刺激の種類や量を調節することが可能となります。
①子どもが小さい時
仕事の刺激少 育児の刺激多
育児の刺激は子どもの成長により変化し、飽きにくい。
②子どもがある程度大きい時
育児の刺激は段々と減少するので、仕事の刺激を増やす。
子どもが小さい時に仕事の刺激を減らしていたので、仕事の刺激が最高に気持ち良い。
③子ども独立後
金銭的な不安が無ければ、好きな仕事で適度な刺激を保ちつつ、色んなことにチャレンジして、飽きを回避する。
このように長い人生で刺激の調整を行うことが可能です。
早期セミリタイアにより仕事の空白期間を置くことで、仕事の刺激の慣れや飽きを回避します。
一般的に人生は長いですから、刺激をうまく調整して今を楽しみながら、それがずっと続くようにしたいものです。
パートナーと交互にセミリタイアするのもアリ
わが家はこのパターンに該当しますが、仕事(稼ぐ)と育児の役割を明確に分担しています。
妻は第一子誕生からの5年間は育児中心でした。(育休2年取得、時短勤務)
私は3年間はフルタイムで働き、半年程度の時短勤務、育休10か月を取得していました。
現在は私が主夫で育児の中心。
妻がフルタイムで稼ぐ役割の中心にいます。
今後も夫婦の役割が変わる可能性は十分にあります。
妻が仕事に疲れたら育児メインとなり、私が稼ぐメインになるかもしれません。
このように適度な刺激を得ながら、夫婦それぞれ充実した人生を送れるように試行錯誤しています。
セミリタイアを後悔・失敗しないために、セミリタイア前にしておいた方が良いこと
詳細は上記記事に書いていますが、簡単にご紹介します。
①不労所得や再就職先(興味関心のある職種)を用意しておく
②家族や友人との人間関係良好化
③住環境の整備(近所付き合い)
個人的にはセミリタイア(アーリーリタイア)後もいつでも働ける準備はしておいた方が良いと思います。
家族仲は良好でもリタイアにより「社会的な繋がり」が無くなるのがしんどい人もいます。
そのような場合に備えて、友人・知人、近所との関係性を良好にしておくとよいでしょう。
ただ離職前の会社の肩書きでの付き合いの場合は離職後に注意が必要です。
離職前後で相手の対応が全く違う場合がありますからね。
セミリタイア経験者が答えるリタイア生活の疑問
セミリタイアの疑問については下記の記事で紹介しています。
①セミリタイアは暇なのか?
→育児や興味関心があるテーマが無いと暇
②セミリタイアはコスパが悪いのか?
→セミリタイアはコスパという概念を超越している
③老後資金に不安はないのか?
→ない。足りなければ働けばよい
④子どもの教育費は大丈夫か?
→大丈夫。足りなければ働けばよい
おまけ:セミリタイアの疑問は自分がセミリタイアすれば解決する
→やってみな分からん!
セミリタイアの失敗・後悔は本当にあるのか?
セミリタイア生活の理想と現実については下記記事で紹介しています。
結構現実と理想とは異なりますが、後悔はしていません。
セミリタイアして後悔するなら、また働けばよいのです。
そのための準備を怠らなければ、「セミリタイアの後悔」は全く怖くありません。