本記事はオリバー・バークマンの著作「限りある時間の使い方」の第6章「本当の敵は自分の内側にいる」を詳しく紹介・解説したものになります。
限りある時間の使い方
第5章の紹介・解説はこちらの記事からどうぞ。
なぜ人は気を紛らわせようとするのか?
「問題は活動そのものではなく、自分の心の中の抵抗の問題である」と本書では論じています。
・なぜ人はやりたいことをやりたくないのか?
・人が注意力散漫になっている時に何が起きているのか?
それは「目の前の苦痛から逃れるために気を紛らわせてくれる何かを探している」からだというのです。
SNSの誘惑は仕事に没頭している時ではなく、何となく退屈でやる気が出ない時にやってきます。
確かに仕事や勉強に集中している時は時間も忘れて、没頭出来ている気がします。
気を紛らわせたくなるのは、目の前のささやかな苦痛だけではありません。
「心からやりたいと思っているコトでも、「やらなければ」と思った途端にやりたくなくなる」
なぜ自分が本当にやりたいと思っていることに集中できずに、やりたいと思っていない気晴らしをしてしまうのか?
これはセミリタイア前に「やりたい事リスト」に入っていたのに、セミリタイア後に手を付けてないものがあるので、納得の考え方です。
気晴らししたくなるのは有限性の問題
これは「時間が限られれているという現実」や「限られた時間を自分でコントロールできない不安」から目を背けたいということが原因だそうです。
重要なことに取り組む時、人は自分の限界を知ることになります。
思い入れが強い分、完璧に出来ないことがもどかしい。
そして現実は理想的でない形で進行・展開していく。
本来、あなたにできるのはそれを受け入れ、現実に身を任せるだけである。
そんな現実がみたくないから私達はSNSやネットの幻想世界に逃げ込むのです。
そして「現実」=「有限性」を見ないようにする。
つまり大事な事を邪魔(先延ばしに)しているのは気晴らしの対象ではなく、私達の嫌な現実から逃れたいという欲求である。
問題の本質は気晴らしではなく、その現実から逃れたいという気持ちなのです。
大事な事を先延ばしにしない方法はあるのか?
この欲求をどうにかする効果的な方法はないそうです。
簡単にあれば、だれでも実践できますよね。
できるのはこの不快感を受け入れることだけだそうです。
苦痛に意識を集中させる。
苦痛を否定せずに、ありのままの今起こったことに注意を向ける。
重要なことを先延ばしにしないためには、思い通りにならない現実に向き合う覚悟を決める必要があります。
そうすれば苦痛は減っていくというのです。
人の苦しみは全て現実を認めたくないという気持ちから生じています。
「こんなはずじゃなかった」「どうして思い通りにならないのか」と言う気持ちが苦しみの根源なのです。
自分は万能ではない、ただの無力な人間、それはどうしようもない。
その事実を受け入れると、苦痛は減り、地に足のついた行動ができるようになる。
私も開業について自分の限界を知ることになるでしょう。
そんな現実から目を逸らしたくて、長い間向き合うことを避けてきたかもしれません。
しかし、今秋からいよいよ本格的に動いていきます。
恐らく上手くいかないことの方が圧倒的に多いでしょう。
その苦痛をありのままに受け入れ、進んでいきたいと考えています。
よくラッパーが口にする「敵は自分1人。たったそれだけ」というの真理なのかもしれませんね。
Amazon(Kindl版)はこちらから購入できます。
限りある時間の使い方
楽天ではこちらから購入できます。
価格:1,870円 |