アーリーリタイアやFIREした人がその後も働くのはもはや定番と化しており、FIREで重要ななのはFI(経済的自立)であり、RE(早期退職)は目指さない人も増えています。
個人的にもこの意見に賛成で、子育て後は老後まで長い間ゆるく働きたいと考えています。
実際に退職して1年以上経過後の2022年初旬に3か月間パートで働くことになった経緯・その経験からの感想、高まりつつある労働への意欲について記事にしました。
実際にセミリタイアやFIREした人がどういう理由で再び労働に繰り出すのか?
その理由を私個人の体験から解説していきます。
男性育休~30代前半セミリタイア~再就職
2020年5月~翌年5月:第二子誕生→育児休業取得
2021年5月:復職後に退職の意向を伝える
2021年7月:退職
2021年9月:FPとして開業(個人事業主)
2022年1月:パート勤務開始
育児休業中から生涯現役を見据え、社会保険労務士とFPの資格を合わせて「疲弊する子育て世帯へのお手伝いがしたい」と考え、準備していました。
私はRE(早期退職)したのですが、ずっとREの状態でいようとは全く考えていません。
2021年の退職は「小さい子どもと多くの時間を共有したい」という考えと、「社労士試験の勉強時間の確保」の意味合いもありました。
しかし社会保険労務士の仕事は未経験分野であり、実務も把握していません。
試験挑戦2年目ということで勉強のモチベーションも落ち気味でした。
その現状を打破するべく、「社労士事務所で働いてみよう!」と考え付いたのです。
「実務経験も積めるし、家から近い社労士事務所に履歴書を送ってみよう」と行動したら、あっという間に採用され、2022年1月から3か月勤務しました。
働こうと思った理由は「(やりたい仕事)の実務経験+勉強モチベーションの向上」が目的でした。
育休期間で生涯現役の魅力に気づく
元々私は退職して悠々自適な生活を夢見ていましたが、10か月の育休期間で「育児がないと本当に暇である」ということを実感しました。
そして退職前に「やりたかったこと」や「興味のある分野」というのは現状からの逃避行動的な要素もあることにも気づきました。
実際に退職して「やりたかった仕事をやろう!」という風には私はならなかったです。
毎日YouTubeを見て過ごしたり、ついダラダラしてしまうことが多かったです。
そのため「再度働くこと」=「とりあえず行動」してみることにしたのです。
育休期間に生涯現役を考えた記事はこちらからどうぞ。
セミリタイア後に働く上での考え・大事にしたこと
セミリタイア後に意識したことは次の4つです。
①子ども達の時間を犠牲にしない
②実務経験が積めること
③社労士試験の勉強時間を確保すること
④お金は二の次であること
そのため次のような労働条件でパートとして働きました。
①1日の労働時間は5時間
②パートだが、正社員と同様の仕事もできる
③繁忙期は週5日勤務で閑散期は3~4日勤務
④子供の体調不良では躊躇なく休む
また先方からは後々は是非正社員にと言う言葉を頂いておりました。
これは妻が病気やケガ、働く意欲の喪失による収入減に対して、私が「正社員になれる環境に身を置く」ことはリスクヘッジにもなると考えていました。
以上のようなことを考えてパートで働いたのですが、実際の感想は次の章で解説します。
30代でリタイアして約1年半ぶりに働いた感想
正社員から退職し、パートとして働いた感想は次の通りです。
①新しい分野なのでとにかく楽しい
②脳がフル回転で疲れる
③子ども相手と違い意思疎通がスムーズ
④自分が選択した道は間違ってなかったと確信
退職は2021年7月ですが、その前は約10か月の育児休業を取得していたので、実質1年4か月ぶりの労働で、自分でも正直不安でした。
しかし、5時間ということもありますが、新しい分野の仕事は新鮮で、とても楽しかったです。
同時に新しい分野・新しい仕事・新しい人間関係で常に脳がフル回転してましたので、5時間でも非常に疲弊していました。
リタイア生活をしていると脳がクタクタに疲れるという経験はあまりありませんからね。
やはり育児中は週3~4日で5~6時間勤務というのが理想な働き方だと思いました。
ただし、育児が終われば週5で7~8時間も視野に入ってくると感じています。
そして自分のコミュ力が格段に上がっていることにも気付きました。
これはリタイア効果ではなく、育児に没頭した効果だと思います。
1年4か月の間、言語が通じにくく、忖度なしのワガママな子ども達と対峙し続けたからだと思います。
私はとんでもない環境で、日々修行してたみたいですww
働いていなくても成長できるし、やはり育児を通して学ぶべきことが多いなと感じていましたね。
毎日一生懸命子ども達と遊んで、笑わせるのに必死だった日々はこういうことに繋がっていたんだなと思うと泣きそうになりました笑
セミリタイア後に企業で働くことで時間的制約は避けられない
唯一感じたデメリットです。
働くことで責任が生じ、他の責任(主に育児)とトレードオフの関係になることです。
繁忙期にコロナによる保育園休園や子どもの体調不良が起こると、悩むことになりました。
上司には面接時や入社後にも「第一優先は家族です」と伝えておりますが、やはり責任を感じてしまいました。
正社員やパート等関係なく、責任感持って仕事したい性分ということも分かりました。
今回パートなら制約が少ないと思ってましたが、やはり働く以上、制約はつきものでした。
この制約をどう感じるかは本人の性格次第だと思います。
お金に余裕があるから、周りに迷惑かけても全然いいや!と考えられると楽なんでしょうが・・・
この時間的制約によるストレスは別記事でも解説しています。
結果的に私は「家族第一優先主義」を貫くことを考えました。
セミリタイアで時間的制約がなくなり、育児が楽になる|30代セミリタイア専門FPのブログ (paparapper-childcare-money.com)
「柔軟な考え方や働き方」を模索するのではなく、「家族の危機(病気やケガで休む)」については柔軟に考えるのを止めて、機械的に判断することにしました。
言い方を変えると「型にはめた行動をとる」ということになります。
柔軟さは武器になりますが、時として人を疲弊させます。
夫婦のスケジュール調整や意思決定も繰り返されると悩みは大きくなります。
そういうことは前職時代に学んだので、思い切って3か月で退職を決断しました。
また社労士試験の勉強時間も確保が難しくなったのも理由の1つです。
目的は実務経験を積むことであり、社会保険労務士の資格取得の方が優先順位が高いですから、そちらを優先することにしました。
①労働自体は楽しめるし、脳にも良い刺激になる
②週3~4日、5~6時間勤務が自分取って丁度良い
③リタイア後の特権である自由に制限がかかる
④正社員でもパートでも悩みは同じ(性格による)
今回の経験でパートの方が気楽ということは全く感じませんでした。
正社員もパートも派遣も、みんなチームで動いてますから、欠けると非常に迷惑が掛かりますよね。
今回のパート勤務はやはり個人事業を頑張ろうと思わしてくれる経験でしたね。