主夫日記

なぜ「昭和の働き方」から社内男性初の時短勤務と長期育児休業を取得したのか?

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私は独身時代、毎日20時まで仕事をしていました。
そして休日の午前中も出勤することが良くありました。
全てサービス残業でしたが、当時は「当たり前」と考えていました

そんな働き方をしていた私ですが、結婚を機に転職し、セミリタイアするまで6年半近く働きました。
この6年半はほぼ毎日定時退社、始業・終業時間の繰り上げ、時短勤務(7hと6h)、長期育児休業と様々な働き方をしてきました。

特に男性の時短勤務取得や長期育休取得は社内初ということで、色々と葛藤が生まれ、自分自身との対話をすることも多かったです。

本記事では何故「昭和の働き方」から「時短勤務や長期育休を取得するような考え方」になったのか?をご紹介致します。

仕事と育児の両立に悩んでいたり、「職場の常識」と相反する行動で葛藤を抱えている人に是非読んで欲しい記事となります。

独身時代の働き方と考え方

私は新卒で東証一部上場企業に研究開発職として入社しました。
研究開発職はほぼ男性であり、結婚している人は半数程度でした。

独身も既婚者も関係なく同じような働き方をしていました。
既婚者は共働きの人もいれば、専業主婦を持つ人もいました。

皆同じように「20時までは残業代をつけない=サービス残業」するという働き方でした。
データ整理や顧客への資料作成が間に合わない時は土曜日午前にサービス出社することもありました。

新卒入社でしたし、当時はSNSもなく、就職前から大学の先輩に「少しブラック」ということを聞いていたので、特に何も思わずに働いていました。

ぶっちゃけ大学・大学院の研究室の方が労働時間と言う意味ではもっとブラックだったので「お金も貰えるし、むしろ最高!」とまで考えていましたね・・・

入社して半年で、当時交際していた彼女(現在の妻)から「地元を離れられない」と言われ、結婚するためには私が転職・転居するしかありませんでした。

ここからは3年後の転職に向けた実績作りを意識し、さらにサービス残業時間を延ばしていきました。
毎月40~60時間はサービス残業してたと思います。
これを3年間継続し、実績を残し、転職活動も成功し、無事結婚に至りました。

転職後は毎日定時退社を実現も・・・

無事に妻の地元の企業に転職しましたが、そこは非常にゆるーい職場でした。
仕事量は前職の半分程度しかなく、転職直後ということもあり、やること・できることも少なく毎日定時退社をしていました。

終業時間は17時だったのですが、18時までには30人中25人は帰宅するような部署でした。
そのため定時退社する人も多かったです。

私は新婚ということもあり、早く家に帰りたかったので、17時過ぎに退社していました。

どうやら私が転職する前までは一応上司に気を遣って、17時20分ごろまで残っていたらしいのですが、私に便乗して17時過ぎに帰る人が増えたそうです。

しばらくしてから、先輩に「今までは帰りづらかったけど、帰りやすくなった!ありがとう」と言われました(笑)

そんな風にほぼ毎日定時上がりしていた私に第一子の息子が誕生したのですが、夜泣き大魔王でした・・・

この経験は後の長期育休取得を決定づけるものでした。

夫婦共働き+育児の解決策はセミリタイアかFIRE?

息子は1年半の間、毎日1~2時間おきに夜泣きし、その度に15~30分の抱っこを強いられました。
特に息子が1歳になってからは、妻の職場復帰、息子が妻の抱っこ拒否ということで、毎日1~2時間毎に夜泣き対応しつつ、車通勤で片道1時間半+フルタイム勤務をこなしていました。

何度も運転中に睡魔に襲われました・・・
そんな生活が半年続くと、息子の夜泣きは毎日1~2時間→3~4時間ごとになり、私は九死に一生を得たのでした。

この壮絶な育児初期時代に「仕事と育児の両立」について限界を感じ、「もっと心に余裕を持って過ごしたい」と考えるようになります。

そしてネックなのは仕事をしないとお金が手に入らないということでした。

だからこそ不労所得に人一倍憧れ、セミリタイアやアーリーリタイア、FIREに憧れたのです。
第二子、親の介護などの問題を想定すると、共働きをいつまで続けられるか分かりません。

そうした時に困らない様に資産形成をする必要があると、この夜泣きで思い知らされました。

このように息子の夜泣きは私達夫婦の価値観や常識という概念をことごとく変化させてくれました。

逆を言えば、息子がよく寝ていてくれる赤ちゃんだったら、きっと長期育休も取得せず、セミリタイアやFIRE目指さず、定年まで働いていたかもしれません。

息子の夜泣きも収まり、「イヤイヤ期など夜泣きに比べたら可愛いものですね」と調子に乗ってた私にまたしてもピンチが訪れます。

それは妻の第二子妊娠からの悪阻です。
これにより私は社内初の男性時短勤務者となりました。

時短勤務はお金と評価の面では相当不利

妊娠初期から妻の悪阻が酷く、子どものお世話や保育園への送迎は難しくなりました。
そのため私は緊急事態として、時短勤務を申請することに決めました。

幸いにも事情が事情なので、上司や人事も迅速に対応してくれました。

私は当時2~3歳の息子を仕事時間以外はワンオペで見ていて、余裕はありませんでした。
しかし、出産後の育休取得というゴールが見えていたので何とか耐えることができました。
最後には新型コロナの保育園休園等あり、上司とは結構もめてしまいましたね・・・

緊急事態とはいえ、アーリーリタイアやFIREを目指していた私が時短勤務を選択したのです。

1時間の時短で給料は12.5%減り、2時間の時短勤務で25%減ります。
しかし、業務量はそのまま。
短時間で工夫して成果を出しても、上司から「働いている時間が少ない」という理由で評価されない・・・

そんな体験もしました。
詳しくはこちらの記事で書いています。

とは言え、時短勤務で家族との時間は増え、年収は下がりましたが、幸福度は上がりました。

この経験から「子どもが小さい頃はなるべく多くの時間を共有したい」と考えるようになりました。
そしてこの考えは長期育休を経て確信に変わり、30代前半での早期セミリタイアへの決断に影響してくるのです。

少し本題とはズレますが、妻はフルタイム復帰後に1ヶ月だけ時短勤務を取得しました。
理由は子どもが受ける保育園進級による精神的ストレスを和らげるためです。
実際に娘は1ヶ月程度かなり泣いていました。
男性でもこういう取得の方法はアリだと思います。(むしろ取りやすいかも?)

社内初の長期男性育休を取得(10ヶ月)

第二子誕生時に息子レベルの夜泣きベイビーだった場合、夫婦共に次は完全にヤラレルという認識だったので、妊娠前から次回育休取得が決定していました。

そして実際に上司との面談時にも妊娠前から妊活予定や育休を打診していましたので、
実際に妊娠~育休の流れがとてもスムーズでした。

これまで「もっと心穏やかに暮らしたい」、「子どもとの時間をもっと多くとりたい」と考えていた私はついに理想の生活を経験してしまいます。

それを経験しては、もう元には戻れない・・・
そう考えて夫婦で話し合い、通勤時間が長く、年収も低い私がセミリタイアすることになりました。

育休関連の記事はこちらもどうぞ!

男性が育児と仕事を両立できる考え方

長期目線で育児と仕事を両立させることを考える

個人的には同時に両立を目指さないことが肝心だと考えています。
時間的余裕が育児に必要な心の余裕を生みます。

育児と仕事を両立させるために必要なことはこちらの記事にまとめてあります。

結婚による転職、子どもの夜泣き、妻の悪阻など様々な要因で働き方を変えてきました。
正社員退職後はパート勤務も数か月経験しました。

その時の感想記事はこちらからどうぞ。

残業まみれから転職して定時上がり、時短勤務、長期育休、退職、個人事業主、パート勤務などこの数年間で多様な働き方を経験してきました。

雇われの身では本当の自由はないと痛感

個人的には「心穏やかに暮らす」ことを理想として生きています。
その達成のために働き方をどんどんゆるくしていきました。

しかし、結局は時短勤務でも正社員ではないパートでも雇われの身(雇用者)である限り、自由は存在しません。

本当に大切なもの(=家族)を優先できる環境を捨てるのはなかなか難しいです。
これはセミリタイアを経験して非常に感じています。

だからこそ早期のセミリタイアを私は支持しています。
特に子どもが小さい子育て世帯や独身世帯でもアッパーマス層以上の資産があれば、一度踏み出しても全く問題ないと考えています。

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